DINNTECO-100plusについて About DINNTECO-100plus
■「誘雷」から「避雷」へ!DINNTECOの新しいテクノロジーで避雷針は進化します。
一般的な避雷針(フランクリンロッド)は、建物や人に雷が直撃しないように、避雷針へ雷を「誘い込んで落とす」ためのものです。1749年に避雷針が発明されたころは、落雷から人命や建物を守ることが避雷針の役割でした。 しかし、それから250年後の現代においては、避雷針に求められる役割はそれだけではありません。電話・照明・空調・テレビ・パソコン・給湯器・エレベーター・オートロックなど、すべてが電子機器によって成り立っている生活の中で、落雷によって生じる巨大な電流によってそれらが破損するダメージは計り知れません。住宅はもちろん、店舗であれば営業停止や大切なデータの逸失、工場であれば稼働停止や不良品発生、病院であれば医療機器のトラブルによって致命的な問題を引き起こします。
■従来の避雷針との違い
避雷針は、大きく分けて
①雷を誘い込んで落とすタイプの避雷針(=誘雷)
②雷を落とさないタイプの避雷針 (=避雷)
の2 つのタイプに分かれます。
「避雷針」という言葉から、避雷針は雷を避けてくれるものだと思われがちですが、必ずしもそうではありません。雷をあえて呼び込み安全に地表に落とすタイプの避雷針と、雷そのものを落とさせないタイプの避雷針とがあるのです。
■現代社会の大敵 ” 誘導雷(内部雷)”
建物等への落雷(従来型避雷針への誘雷を含む)により、周囲の電磁界が乱れることで発生する誘導電流のことです。アースや電線等から誘導電流が流れ込み、屋内の電子機器の故障や破損、データ消失などの被害を引き起こします。
従来型の避雷針で「安全に落とす」場合でも、この誘導雷は発生します。 一度落雷が発生すると、200万~10億ボルト 及び 数万アンペアという巨大な電流が避雷針を伝って流れ、「地面」「電源」「電話線」から、建物内に波及します。これは、従来型の避雷針では仕組み上防ぐことができません。その被害を防ぐためには、従来型の避雷針に加えて、多数のSPD(避雷器)を設置しなくてはなりませんが、これには大きなコストがかかります。
■雷を「落とさない」避雷針 DINNTECO-100plusの仕組み
新しい避雷針「DINNTECO-100Plus」は、本体から半径100mの範囲で、上空のマイナス電荷を常に引き寄せる働きをしています。
周辺で発生するマイナス電荷が常にDINNTECO-100Plusへ向かって引き寄せられている形になるので、上空に向かってマイナス電荷が放出されることがありません。
また、DINNTECO-100Plusは、同じく本体から半径100mの範囲で、地面(対象となる接地極)のプラス電荷も常に引き寄せています。
そうして空中から引き寄せたマイナス電荷と地面から引き寄せたプラス電荷を、DINNTECO-100Plus本体内部では自動的かつ継続的に電荷交換を行うことで中和し続けています。その働きにより、DINNTECOの保護範囲内では電位差が発生しない(大気中のマイナス電荷を飽和させない)ため、落雷が発生しないのです。
落雷の原理
①はじめに、雷雲から地面に向かって、先駆放電(ステップリーダ)が起こる。
②地面からも雷雲の下部に向かい、放電しやすい経路を求めて小規模な放電(ストリーマ)が起こる。
③上からの放電、下からの放電が繋がると、そこが放電路となり、大きな放電となる(=落雷)。
■広い保護範囲
DINNTECO-100plusの保護半径は100mです(※)。この範囲内に雷を寄せ付けません。
※ 基準となる面から本体先端部までの高さが26.7m以上ある場合。
※ 建物の形状や周囲の建物の高さにより保護範囲は異なります。詳しい保護範囲については、認定業者による設計図およびシミュレーションデータによって提示させていただきます。
保護範囲については、ヨーロッパにおいて雷の実験で著名なフランスのポー大学で行った高圧放電試験の結果により、ICE62305の回転球体法の半径200m 及び NFC17-102を採用しております。
DINNTECO-100plusの仕様について SPECIFICATION OF DINNTECO-100plus
■基本仕様(DINNTECO-100plus)
■DINNTECO-100plusの保護範囲について
DINNTECO-100plusの保護範囲については、フランスのポー大学での高圧放電試験により、IEC62305の回転球体法の半径200m及びNFC17-102を採用しております。
■従来の避雷針とDINNTECO-100plusの技術的な比較
従来型の避雷針(フランクリンロッド)とDINNTECO-100plusの技術的な特徴について以下の比較表にまとめています。
■電磁波からの保護機能
DINNTECO-100plusには、補助的機能として電磁防護機能があります。これは従来の避雷針システムにはないものです。雷を原因とする、強力な電磁波や電磁界から防護することができます。 電界内の電磁エネルギーを消散させたり、電界内の様々な周波数の電磁パルスやエネルギーを効果的に減衰させます。
また、DINNTECO-100Plus は EN 規格(欧州規格)で電磁適合性が証明されています。 電磁適合性とは、自身の電磁妨害波が他のどんな電子機器に対しても影響を与えず、また自身が電磁妨害を受けても満足に動作することを言います。互いの電子機器に影響を及ぼすことがありません。
事実 10 年以上、海外の通信タワーに DINNTECO-100plusが設置されていることから、まさにこの電磁適合性が証明されていると言えます。
各機関の推奨・認定 CERTIFICATION
DINNTECO-100plusは、NATOをはじめとして以下の機関からの推奨・推薦を受けています。
NATOカタログ登録:DDCE:NCAGE:SYN37
DINNTECO-100Plusは、2013年10月9日にNATOカタログに登録されました。 これにより、28カ国のNATO加盟国の軍施設・関連施設で導入されています。
防災製品等推奨品マーク第0146号
内閣府・防災推進協議会に属する防災安全協会による「防災製品等推奨品」に推薦。 防災製品等推奨品とは、災害時に役立つ防災製品を国民に広く推奨するための一般社団法人防災安全協会による推奨制度です。
世界各国での豊富な採用実績
DINNTECO-100plusは、世界37カ国以上、6,400件以上の豊富な採用実績があり、ビル1棟からパナマ運河まで、あらゆるシーンでの落雷リスクに対応しています。
実証実験データ CASE STUDY
パドリンズの通信塔における避雷効果測定
1.検証の概要
- DINNTECO-100plusを設置したのは、標高2,300メートルの西ピレネー山脈の中でも、特に落雷の発生率が高い領域((Nc)7.7、(Nr)32)に位置する通信塔です。 2003年6月21日にDINNTECO-100plusが設置されました。
- 落雷状況の調査は、2003年6月21日から2016年12月31日までの14年間実施しました。
- DINNTECO100-plus設置前には、1997年から2002年の間、従来型避雷針(フランクリンタイプ)を設置していましたが、落雷が発生しています。その中で発生した最も深刻な雷の影響 は2000年に起こった落雷事故で、塔の電気および電子部品のほとんどが焼損する深刻なものでした。
2. 検証結果
- 14年間の調査でのDINNTECO-100plusの効果は、実装した建物へ直接雷を受けた場合は100%であり、半径100mの範囲内では、48.73mで1回、100m以上では1255回で99.99%であった。
- 2003年から2016年の間の直撃雷は0であった。(14年間の調査)
- 14年間の調査中に、1256回の落雷が2kmの範囲では記録されている。 最も近い範囲の落雷は48.73mであった。 (2010年6月14日14:17:36 22 KA (-)/時を記録)
- 落雷の確率はパドリンズの塔から100 m未満の距離で0.07%、100 mから300 m未満の距離で1.27%、300 mから500 m未満の距離で2.38%、500 mと900 mの間の距離で8.2%、900mを超える距離で88.05% となった。
3. 結果から導かれる結論
結論① DINNTECOにより、上昇トレーサの形成が防止される
- 14年間の調査でのDINNTECO-100plusの効果は、実装した建物へ直接雷を受けた場合は100%であり、半径100mの範囲内では、48.73mで1回、100m以上では1255回で99.99%であった。
- 2003年から2016年の間の直撃雷は0であった。(14年間の調査)
- 14年間の調査中に、1256回の落雷が2kmの範囲では記録されている。 最も近い範囲の落雷は48.73mであった。 (2010年6月14日14:17:36 22 KA (-)/時を記録)
- 落雷の確率はパドリンズの塔から100 m未満の距離で0.07%、100 mから300 m未満の距離で1.27%、300 mから500 m未満の距離で2.38%、500 mと900 mの間の距離で8.2%、900mを超える距離で88.05% となった。
結論② 雷雲の中の現象にはDINNTECOは影響を及ぼさない
DINNTECO-100plusの周囲に現れる電場にのみ影響し、雲の中で起こっている落雷、また暴風雨の数や時間には影響しないという結果となりました。