MEDIAEDGE Decoder
概要
ネットワーク経由でコンテンツやスケジュール更新を行えるクラウド対応ハイビジョン・プレーヤー/デコーダーです。デジタルサイネージ、VOD、ライブ映像の表示に最適で、パソコンに比べ低消費電力で高い安定性を実現、操作も簡単です。
用途にあわせて選べる3タイプ
■スタンダードモデル
リアルタイムで映像をストリーミング受信するだけでなく、SD カード(※)を装着することで最大32GB のコンテンツを再生することが可能なモデ ルです。
ストリーミング再生を主に使用される方におすすめのモデルです。
※ SD カードについて:SDHC 仕様(最大32GB)CLASS10 を推奨。
当社ではPanasonic、東芝、サンディスク社の製品の動作を確認しています。
■SSD内蔵モデル
256GB のSSD を内蔵したモデルです。ストリーミング受信にも対応しています。HDD 内蔵モデルと比較すると容量が少ない代わりに、駆動系部品が少なくなりますので、より信頼性が高くなります。
■HDD内蔵モデル
大容量 500GB の HDD を内蔵したモデルです。ストリーミング受信にも対応しています。たくさんのコンテンツを一度に利用する必要がある場合などにおすすめのモデルです。
出力は2タイプから選べます
MEDIAEDGE Decoder では、目的にあわせて HD 映像の出力を「 SDI 」と「 HDMI 」からお選びいただけます。 業務用映像機器との接続や、長い距離のケーブルを利用されたい場合には SDI モデルを、民生用テレビなどに直接接続されたい場合には HDMI モデルをお勧めします。
その他の特長
■HTML5 対応
HTML5 対応ブラウザを搭載しています。MEDIAEDGE Decoder では、映像を表示するコンテンツの一つとして、HTML5 で記述されたウェブページなどを利用することができます。
■SMIL対応
MEDIAEDGE Decoder のレイアウト表示は、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)という W3C 標準で勧告されている方法で行われます。 動画や静止画、HTML5 などのコンテンツを一つの画面上に組み合わせて表示することができます。
■ライブ映像受信
ライブ映像をネットワーク経由で送信し、受信して表示することができます。コンサート、議会、スポーツ、花火大会等のイベントを、離れた場所に中継することができますので、 遠隔地へのパブリックビューイングや社内ライブ放送などにご利用いただけます。
■VOD(ビデオオンデマンド)再生
内蔵コンテンツや、サーバーに保存されたコンテンツをメニューに表示し、選択して再生するVOD再生に対応しています。 図書館の映像ライブラリの再生やトレーニング用教材を好きなときに見ることができるVODサービスにお使いいただけます。
■サイネージ
空港、駅、高速道路、市役所やショッピングモールなどでの電子看板(インフォメーションボード・デジタルサイネージ)用の表示装置としてお使いいただけます。 コンテンツ更新をネットワーク経由で行われていますので、コンテンツ管理もリモートで行うことができます。
■スケジュール再生
動画や、静止画、HTML5などのコンテンツをスケジュール再生することができます。継ぎ目のないシームレスな再生や、 SD/HDコンテンツの混在も可能です。街頭ビジョンやマンションでの自主放送などでご活用いただけます。
■チャンネル再生
テレビと同じような感覚で、チャンネルを切り替えてコンテンツを見ることができます。サーバーからのストリーミングでの再生と、内蔵コンテンツの再生の両方に対応しています。
■低消費電力
消費電力は最大でも20Wしかありません。パソコンをベースにした再生装置と比較すると電力消費を大幅に抑えることが可能です。
■外部制御
タブレットやパソコンなどからプレーヤーを制御することができます。マンションギャラリーや博物館、美術館のライブラリ上映に最適です。また、人感センサーと組み合わせることで無人運用も可能です。
■ストリーミングも再生にも対応!
ネットワークからのストリーミング再生と内蔵メディアからのファイル再生の両方に対応した多機能デコーダです。
HTML5、SMIL、静止画や動画を組み合わせたサイネージプレイヤーとしてもお使いいただけます。RSS やテキストをテロップ表示することもできます。
当社エンコーダと組み合わせることでライブ映像の受信にも対応。エンコード配信、蓄積、配信、デコード表示の機器を同一メーカー製品で揃えることができます。
リモコンや RS-232C によるデコーダの制御に対応。RS-232C や HDMI 経由で接続された機器の制御も行えます。
デコーダとして専用設計されたハードウェアにより、安定動作を実現。ファームウェアも国内自社設計ですので、安心してお使いいただけます。
仕様
対応するサーバー | MEDIAEDGE Server | |
対応するライブエンコーダボックス | MEDIAEDGE LEB4/LEB Pro/LEB Pro2/LEB Express/LEB Express2 | |
対応動画形式 | 映像 | SD/HD:MPEG-2(最大35Mbps) , H.264(最大24Mbps)いずれか1本再生可能(1920×1080 59.94iまで) |
音声 | MPEG-1 Audio Layer2/Dolby Digital/MPEG-2 AAC-LC/MPEG-4 AAC-LC | |
ファイル形式 | MPEG-2トランスポートストリーム(m2t)MPEG-2プログラムストリーム(m2p) | |
サイネージ機能 | 静止画 | 1枚(JPEG , BMP , GIF , PNG , 最大2000×2000ドット) |
音声 | 1本 (WAV , MP3) ただし動画と排他 | |
テロップ | 1本 (テキスト/RSS) | |
ブラウザ | 1枚 HTML5準拠 | |
レイアウト | SMIL2.0のサブセット | |
映像出力端子 | HDMI | Type A , 19ピン×1※モデルによりHDMI , SDIはいずれか一方のみ ※HDMI 1.3 対応(HDCP非対応) |
SDI | BNC(3G/HD-SDI共用出力)×2※モデルによりHDMI,SDIはいずれか一方のみ | |
コンポジット | ピンジャック×1 | |
対応映像出力解像度 | HDMI | 1920×1080/59.94p , 1920×1080/50p , 1920×1080/23.98p ,1920×1080/59.94i , 1920×1080/50i , 1280×720/59.94p ,1280×720/50p , 720×480/59.94p , 720×576/50p , 640×480/59.94p |
SDI | 1920×1080/59.94p,1920×1080/50p , 1920×1080/23.98p ,1920×1080/59.94i , 1920×1080/50i , 1280×720/59.94p , 1280×720/50p | |
コンポジット | 720×480/59.94i(NTSC) , 720×576/50i(PAL) | |
音声出力端子 | アナログ | ピンジャック(ステレオライン出力、アンバランス) 1系統 |
デジタル | ピンジャック(同軸S/PDIF、Dolby Digital 5.1ch ビットストリーム出力に対応) ,SDIまたはHDMI出力に重畳(SDIは2chのみ) | |
汎用入出力 | RS-232C(DSUB9ピンオス)×1 | |
USB端子 | USB2.0準拠(タイプA)×2 | |
赤外線ワイヤレスリモコン | 赤外線受光部 x 1 | |
ネットワークI/F | 有線 | RJ-45モジュラーコネクタ(100Base-TX , 1000Base-T , Ethernet/IEEE802.3フレーム形式に準拠 ,オートネゴシエーション対応 , フルデュプレックス対応) |
無線対応モデル | IEEE 802.11a/b/g/n準拠(2.4/5GHz) – シングルストリーム | |
ACアダプター | 入力:AC 100V〜240V(50Hz/60Hz)出力:DC 12V 3A(max) | |
最大消費電力 | 19.8W | |
外形サイズ | 200(W) × 166.5(D) × 41(H)mm ※突起物は含まず | |
質量(本体のみ) | STDモデル 約1.0kg / その他モデル 約1.3kg | |
動作温度範囲 | 5〜40℃(結露しないこと) |
※ SDカードについて:SDHC仕様(最大32GB)CLASS10を推奨。当社ではPanasonic、東芝、サンディスク、各社製品で動作を確認しています。
・ネットワークカメラのマルチキャストには対応していません。
ネットワークカメラ連携
■ネットワークカメラのダイレクト受信に対応
MEDIAEDGE Decoder のFirmware Ver 6.1.3 以降で、各社のネットワークカメラからの映像をダイレクトに受信するネットワークカメラ対応機能に対応しました。 ネットワークカメラの映像を直接受信して、フルフレームで滑らかにデコードし、HDMI やSDI 端子から出力することが可能です。 これにより、ネットワークカメラからの映像を既存のシステムで収録するなど、より映像の活用範囲が広がります
本製品はH.264 ストリーム、ONVIF 規格に対応したネットワークカメラに対応しています。
■動作確認済みネットワークカメラ
パナソニック株式会社製 | WV-SF138 / WV-SW598J / WV-SC385 / WV-SC588 / WV-SFN611L(Ver.1.19) / DG-GXE100 / DG-SC385 / DG-SW314(Ver.1.4) / DG-SW395(Ver.1.61) / DG-SPW631LT(Ver.2.43) / BB-SW374 / AW-HE130 / AW-HE70 / AW-HE70SW / AW-HE70SW9(Ver.1.42) |
ソニー株式会社製 | SNC-VB630 / SNC-WR630(Ver.2.5.0) / SNC-ER580 / SRG-300SE / SNC-WR602( Ver.2.6.6) / SNC-EM632R( Ver.2.5.0) / SNC-WR600( Ver.2.6.6) / SNC-CH210( Ver.1.79.00) / SNC-CH240(Ver.1.85.00) / SNC-XM631( Ver.2.7.0) / SRG-360SHE(ver.1.0.0.1) |
アクシスコミュニケーションズ株式会社製 | Q1615 Mk Ⅱ(Ver.6.25.2) / Q1755 Q1775(Ver.5.85.3) / Q6045-E Q6045-E Mk Ⅱ(Ver.5.70.1) / P1355 / P5512 / P5534 / P7401 / P1365(Ver.5.75.2) / P1365 MK Ⅱ(Ver.5.85.4.1) / P3045-V(Ver.6.15.4) / P3225-LVE(Ver.6.30.1) / M7016 |
キヤノン株式会社製 | VB-H41 / VB-H43 / VB-S900F / VB-H730F(Ver.1.2.0) |
ディーリンクジャパン株式会社製 | DCS-7010L / DCS-5222L |
株式会社グラスフィア ジャパン製 | GJ-IP7286PT / GJ-IP8336PT |
BOSCH | DINION IP starlight 7000 HD(Ver.6.11.00.2) |
■ネットワークカメラでは 1920×1080 60pでの出力に対応していますが、MEDIAEDGE Decoderと組み合わせてお使いいただく場合には、1920×1080 60iの設定でお使いください。MEDIAEDGE Decoderは1920×1080 60pでエンコードされたストリームのデコードには対応していません。
■カメラのバージョンによって動作状況が変わりますので導入の際にご確認ください。
同期再生機能
■MEDIAEDGE Decoder の同期再生機能
MEDIAEDGE DecoderのFirmware Ver 6.0.25以降で、複数台での同期再生に対応しました。すべてのDecoderを一時停止状態から
同時にスタートすることで、1/30秒(1フレーム)以内の誤差で再生を行うことが可能です。
MEDIAEDGE Decoderでは、次の2つの動作モードでの同期再生に対応しています。
・シリアル制御モードでの同期再生(Pioneer DVDコマンドと一部互換)
・チャンネルモードでの同期再生(DCMによるスケジューリング)
■同期再生対応機種
・【型番】ME-DP500H 標準500G/HDDモデル
・【型番】ME-DP256S 標準180G/256モデル
・【型番】ME-DP500H/SDI SDI搭載500G/HDDモデル
・【型番】ME-DP256S/SDI SDI搭載256G/SSDモデル
■同期対応コンテンツ
・ビデオファイル
・複数のビデオファイルを含むフォルダ
・複数のビデオファイルを含むSMILプレイリスト
・複数のビデオファイルを含むSMILプレイリストによって構成されたスケジュール
フォルダーまたはSMILプレイリストに含まれるビデオファイルのみがシームレスに連続再生されます。(SMILプレイリスト上での開始時刻や長さの指定は無視されます)
HDDを内蔵していないモデル及びUSB接続のHDDを利用した状態では同期再生は行えません。
■注意事項
・同期再生の運用では、ネットワークの安定性の確保や、再生する動画ファイルのエンコードや長さの調整が必ず必要になります。
・ネットワーク経由でユニット間の同期を行いますので、同期再生するDecoderは全て一つのハブに接続し、IPv4の固定アドレスを割り当てる必要があります。